引退なんて、させませんよ。
なぜなら—— 歳を重ねていく中で育まれる身体意識は、皆さんにしか言語化できないからです。
若いセラピストには、まだわからない感覚。
筋力の低下、バランス感覚の変化、睡眠の質の低下、冷え、慢性的な違和感。
それらを“体験した者”だけが語れる言葉。
それこそが、今の医療に最も必要とされている言葉です。
体がきつくなっても、頭は使える。 動きが鈍くなっても、言葉と想像力は研ぎ澄まされていく。
そして、皆さんには、 圧倒的な“経験値”という引き出しがあります。
その引き出しをどう使うか。 どう若い世代に渡すか。それを決めるのは、ほかの誰でもない——あなたです。

かつて、理学療法士にも柔道整復師にも「いい時代」があったと聞きます。
時間も、お金も、今より自由だった。
クライアントにもセラピストにも、ゆとりがあった。
でも、もしかすると—— その“いい時代”のツケを、今の若いセラピストたちが背負っているのかもしれません。
超高齢社会によって、社会保障費はふくらむ一方。 それに比例して、医療・リハビリの保険点数は下降線。
そして気づけば、現場には若いセラピストしかいない。 「なんとかしたい」と思っても、 “モデルとなる背中”がどこにもない。

だからこそ——
この仕事を「クライアントのために」と信じて選んだ若者たちの、 “道しるべ”になってほしいんです。
そのために、どうか身体を貸してください。
技術ではなく、「どう在るか」を伝えてください。 治し方ではなく、「どう関わるか」を語ってください。
皆さんの主観。 皆さんの言葉。 皆さんの“経験則”にこそ、未来を照らす価値がある。

シニアのクライアントの“代弁者”になってください。
高齢者の身体は、高齢者自身にしかわからない。 その感覚を、若いセラピストに“翻訳”してください。
「自分もそうだったよ」 「こういう時に痛みがぶり返すんだよ」 「この動きは、こうやって伝えた方がいい」
そのひと言ひと言が、 若手の迷いを晴らし、クライアントに寄り添う言葉になります。

ゲンテンメソッドの旗振り役を、ぜひあなたに
人生100年時代の今、 セラピスト人生にも“第2章”があるべきです。
若者では届かない場所に、あなたは立てる。 若者では伝えられない言葉を、あなたは持っている。
その背中で、語ってください。
あなたの一歩が、この国の医療の未来を変えていきます。

セルフケアを文化に。
その文化の“語り部”になってください。


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